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2025年4月からの先進医療開始にあたってのご案内2025年10月28日
当院で実施可能な先進医療のご案内(2025年4月更新)
通常の保険診療による不妊治療には限界があり、難治性不妊症、不育症、反復着床不全などのケースでは、さらなる検査や治療が必要となることがあります。これらに対応するために、先進医療として認定された技術を活用し、保険診療と併用できる「混合診療」が可能となりました。
先進医療とは、厚生労働大臣が認定した高度な医療技術・治療法のうち、一定の基準を満たしているが、公的医療保険の適用対象となるか評価が必要な段階にあるものを指します。
現時点では、公的医療保険制度の対象外である先進医療部分は全額自己負担ですが、保険診療との併用が可能です。
以下は当院で実施可能な先進医療技術とその概要です
1. マイクロ流体技術を用いた精子選別(膜構造を用いた生理学的精子選択術)
概要: ZyMōt(ザイモート)スパームセパレータを使用し、遠心処理による精子へのダメージを抑えながら、良好な精子を選別する技術。
対象: 顕微授精予定で、過去に移植可能な胚が得られなかった、または胚移植後に妊娠に至らなかった方。
患者様負担額: 30,000円
2. PICSI(ピクシー)ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術
概要: ヒアルロン酸含有培地を使用して、成熟精子を選別する技術。
対象: 着床または妊娠に繰り返し至らない方。
患者様負担額: 20,000円
3. SEET法(シート法)子宮内膜刺激術
概要: 胚移植数日前に胚培養液を子宮内に注入し、着床に適した環境を作り出す技術。
患者様負担額: 30,000円
※採卵時の培養液を使用するため、SEET法ご希望の方は採卵時にお申し出ください。
4. 二段階胚移植法
概要: 初期胚を先行して移植し、後日胚盤胞を移植する技術。
対象: 反復して着床または妊娠に至らず、子宮内膜刺激術を実施済みの方。
患者様負担額: 新鮮胚移植 70,000円、凍結胚移植 120,000円
5. 子宮内細菌叢検査(EMMA/ALICE)
概要: 子宮内細菌叢を解析し、ラクトバチルス(乳酸菌)の割合やその他の細菌分布を調べる検査。
対象: 着床または妊娠に至らない方、慢性子宮内膜炎疑い、難治性細菌性腟症の方。
患者様負担額: 未定
6. 子宮内膜受容能検査(ERA)
概要: 子宮内膜を採取し、遺伝子発現を解析して内膜が着床に適した状態であるか評価する検査。
対象: 着床または妊娠に繰り返し至らない方。
患者様負担額: 未定
詳しい内容や適応条件については、当院のスタッフまでお気軽にお問い合わせください。
皆様の診療がより充実したものとなるよう、全力でサポートいたします。